組織で働くとは【マズローの欲求5段階説】を元にわかりやすく説明します!

組織で働くとは!?
ちょっと難しい議題かも知れません。
就職や転職をするとなると、必ず組織の中で働く事になります。

ですが、そもそも組織の中で働くって、どういう事なのでしょうか。
みんなで働いた方が楽しい!分担して仕事が出来る♪など色々あると思いますが、ここでは「マズローの欲求5段階説」というのを元に考えてみたいと思います。

アブラハム・マズローはアメリカの心理学者で、人間の欲求は大きく分けて5段階のピラミッド構造になっていて、5段目から始まり、その欲求が満たされると1つ上の欲求を求めるという説を唱えました。
図としては、下のようになります。

マズローの欲求5段階説

下段から順に、生理的欲求・安全の欲求・親和の欲求・自我の欲求・自己実現の欲求となります。

生理的欲求とは、生きるための根本的な欲求です。
健康な生活を願う事や食欲・睡眠よくなど、いわゆる衣食住についての根源的で本能的な欲求です。

安全の欲求とは、いつどうなるか分からない危険な状態を回避し、安心・安全な生活を送りたいという欲求です。
仕事のうえでは正当に評価してもらえる安心感や、不当に解雇されない安心感などがこれにあたります。

親和の欲求は、社会的欲求や所属の欲求とも言われます。
組織に属したい、組織で活躍したいといった集団帰属的な欲求です。
ヒトは古来より集団で生活を営む生き物であり、みんな誰しもが孤独や孤立といった社会的な不安には陥りたくないと、心の底では思って生きているものです。

ここまでの3つに関しては、わりと対外的な欲求になります。
それに対し、上2段には内在的な欲求です。

自我の欲求は、尊厳欲求とも呼ばれます。
他の人から認められたいといった欲求で、働くうえでは先輩として敬われたい、昇格したい、出世したいといったようなものです。

自己実現の欲求とは、自分の能力や適正を遺憾なく発揮し、現状維持ではなく、新しい自己の成長を実感したりアクティブでクリエイティブな活動をしたいといった欲求です。
組織や社会の中で思い描いた理想の自分を実現し、自分の存在価値への手応えを感じたいといったものです。

働くとは単にお金をもらうだけの活動ではありません。
もちろん、生活のためにまずは仕事のやりがりよりもお給料を優先したいと取り組まれている方もいると思いますが、嫌々やる仕事というのは長続きしないもので、継続してその仕事へ取り組んでいるという事は、少なからずその仕事に対して何かやりがい等を感じているはずです。
組織や社会へ自分の能力や存在価値を認めてもらいたいと思うのは、何ら悪い事ではありません。
その欲求の下、組織の中で仕事へ勤しみ、自分の存在価値や存在意義を確認する事は、プラスの好循環へ繋がります。

そうした中で、単に仕事を機械的にこなすだけでなく、更に自分が積極的に能動的に「何かもっと自分に出来る事はないか」とクリエイティブに取り組むのは、とてもいい事です。
こうした自己実現は、ぜひ目指しましょう。

「マズローの欲求5段階説」に基づいて考察すると、社会的な自己実現を果たすには組織で働くというのは不可避です。
組織に属さず”上”を目指そうとしても、いつか必ず組織を率いたり組織と関係性を持って働く機会は訪れます。

組織とは、Wikipediaによると社会科学上では『団体や集団の秩序だった体系の一部をなすもの』と解説されています。
つまり、ある目的達成に向けて一定の秩序の下、集まった集団です。
みんなで目的を達成するためには、一定の秩序が必要になります。

マズローの欲求5段階説

会社のみんなで売り上げを伸ばそうと取り組んでいるのを想像して下さい。
そうなると、遊び気分では実現不可能になります。
役割分担をしたり、確認したり、管理をしたり、そうした様々な業務をきちっと行うことでその組織が維持され、発展していきます。

組織として働いた暁には、単に自分達の利益のみならず、様々な社会貢献も成し得ます。

利益を得るという事は、税金を支払う事にもなります。
支払われた税金は国民みんながよりよい生活をするために使われ、国や地域に対して貢献できます。

また、様々なサービスの対価として企業は利益を得ていますが、有料でも相応の品質や満足感の得られるサービスというのは求められています。
そうしたサービスを提供している時点で、社会の発展へ貢献しています。
そして、自社の発展は、関連企業など周囲の人達の生活も豊かにします。

このように、組織で働くという事は自己の利益のみならず、その利益は社会へ還元され、結果、社会的意義を果たせているのです。
働くという事は何かしら自己の欲求を満たす側面があり、最終的には自己実現の欲求になります。
自己実現を成し得るには組織で生産性のある活動を行う事になり、結果、それは社会貢献にも繋がっているのです。
こう捉えると、会社へ属し、社則など一定の秩序の下、業務へ勤しむ事に関しても前向きに考えられると思います。

”社畜”という言葉がややもすると流行しがちな現代ですが、組織に属して働いている時点で確実に社会貢献しています。
また、自己実現に向けても確実にステップは踏めています。
前向きに捉えましょう。

少し難しい議題でしたが、これから就職・転職される方、また、在職中の方も本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。