今日は私が仕事において最も大切だと思っている『スピード』とスピードを高めるための『タイムマネジメント』について考えてみたいと思います。
なぜスピードが大事なのか?
何事においてもかもしれませんが「スピード」ってめちゃくちゃ大事だと思ってます。
まず1日の時間は全員平等に24時間であり有限です。
仕事の時間も有限です。
限られた時間の中で最大限のパフォーマンスを出すには、業務スピードが早いことに越したことはありません。
スピードが早い=限られた時間を有効に使える=作業量も増える
ので、スピードが早ければ早い程、自分自身の生産性が高まります。
私たちの人件費は1秒1秒コストとして消費していくので、生産性が高い人間の方が会社としては優秀な社員と認められはずです。
逆に言うと、優秀な人ほどスピードを意識しています。
締切に間に合わなければ0点!?
何事も完璧主義で100%の出来じゃないとダメって人、いますよね。
でも、完璧を求めるあまり、締め切りや納期に間に合わなければ、0点なんです。
というかもはやマイナスです。
お客様、取引先、上司、同僚など、色々な人に迷惑をかけることになるかもしれません。
もちろん正確性も大切ですが、間に合わなければ意味ないよって話です。
スピード感が足りないと、
- 書類提出の締め切りに間に合わなかった
- 取引先への納品が間に合わなかった
- 他社に新製品の先を越された
など信頼や売上にも大きく関わってきます。
私たちの人材業界でもよくあることです。
我々人材紹介会社というのは、人材を紹介し入社が決まって初めてクライアント企業様から成功報酬(コンサルティングフィー)をいただくことができます。
求職者の皆さまも、なるべく早く転職を決めたい、と思っている方が多いので他社の転職サイトや人材紹介サービスも併用しているケースが多いです。
私たちがどれだけ時間をかけて求職者の方のサポートをしても、他社の求人案件で転職成功となれば、私たちは一銭もいただくことができません。
もちろん見事転職を決められた求職者の方には心から、「良かった!」と思いますが、ビジネスで人材紹介をやっている以上、売上が立たなくては(ビジネス上)意味がないのです。
ですので我々人材紹介会社は、求職者の皆さまそれぞれにとって“旬”で“ベストマッチ”な求人情報を、スピード感を持ってどこよりも早く提供できるか、というところにかかっています。
これは不動産業界にも当てはまると思います。
というのも“仲介業”として、不動産業界と人材紹介のビジネスモデルが似ているからです。
不動産の仲介業においても、成功報酬型が取られています(法律でそう決まっています)。
不動産仲介会社もどんなに時間をかけて対応したとしても、お客様に物件を紹介して賃貸や売買が成約しなければご料金として仲介手数料をいただけません。
そして他社も魅力的な物件を紹介しているかもしれないので、お客様にとってベストな物件を、どこよりも早く紹介しなければなりません。
そこでスピードが非常に大事になってくるのです。人気の物件ほど、すぐに決まってしまいますので。
もちろん、スピードが大事だからといって接客をないがしろにしたり、業務を雑にこなせと言っているわけではありません。
ある程度の正確性ももちろんキープしながら、スピード感を持って仕事を進めるべきですということです。
なぜスピードが出せないのか
ビジネスにおいてスピード感はとっても大事。
それはわかってるけど、なぜできないのか?って話です。
私が思うスピード感を持って仕事ができない理由は次の要素があげられます。
- 勇気がない
- 完璧主義すぎる
- コスト意識がない
- そもそも能力が足りない
やる気がない、というのは置いておきます(笑)。
まず一つめの「勇気がない」ですが、例えばお客様に電話をしなければならない時に、なかなか電話ができないっていうケースです。
それって「失敗したくない」「嫌われたくない」「怒られたくない」など、マイナスイメージが頭に浮かんでしまい、電話しなきゃと思いつつも、なかなか電話できない状態なんだと思います。
私も社会人になりたてのときはそうでした。
で、電話しようと思ってやっぱりやめたり、現実逃避のために他の仕事にまず取り掛かったり、ぐずぐず一日を過ごしてしまいます。
そして、やっと勇気を振り絞って帰り際に電話をかけてみるものの繋がらず、出なくて内心ほっとしながらその日は終わりますが、また次の日も同じことを繰り返してしまうのです。
こういうケースの場合、伝えなくてはならないことをどんどん後回しにしてしまい、いつか、より大きな問題に発展してしまうでしょう。
勇気が出なくて仕事を進められない方が、より悪い結果が待っています。
とは言え、勇気が出ない人に、「今すぐ勇気を持て!」と言っても難しいかもしれません。
でも、失敗したっていいじゃん、怒られたっていいじゃん、と私は思います。
失敗して、怒られて、また成長できるんです。
最初は苦手でも、頑張ってやってれば、すぐ慣れますよ。
次の「完璧主義すぎる」ですが、これについては後で詳しく説明しますが、要は100%を追い求めすぎて無駄に時間をかけてしまうことです。
大体の仕事において、100%の完成度よりスピードの方が大事です。
そして「コスト意識がない」についてですが、これも上述しましたが、会社にとって私たちは常に人件費というコストなんです。
仕事中に関係のないサイトを眺めたり、業務上使う必要がないのにTwitterやFacebookに投稿したり、とか皆さんも結構心あたりありますよね(笑)。
(多少の気晴らしはいいと思いますが。)
あとメールにものすごく時間をかけてしまったり。
1通のメールに30分かけてしまう。それなら電話したほうが早いですよね(笑)。
メールはせいぜい5~10分くらいでサクッと作っちゃいましょう。
相手もそんなに詳しく読んでいないかもしれませんよ(笑)。
自分はコストなんだという意識を持ち、スピード感を持って可能な限り生産性を高めていただきたいと思います。
最後に「そもそも能力が足りない」については、努力で能力を高めるしかありません。
やはり初めての仕事や特殊なスキルがいる仕事では不慣れでスピード感を持って業務を進められないかもしれません。
ただ、いつまでたっても仕事を覚えない、とか、誰かに聞かないとできない、というのは問題があると思います。
自分の生産性を高めるための努力は必要です。
何事においても努力に勝るものはありません。
タイムマネジメントを身につけよう!
では仕事のスピードを高めるにはどうしたらいいのでしょうか。
仕事のスピードを高めるためには、『タイムマネジメント(時間管理)』を身に付けることが有効です。
仕事ができる人は意識的・無意識的関わらず実践していると思います。
タイムマネジメントを実践していくためには、
- 仕事の段取り・優先順位
- 前半主義
- 的確な仕切りと見切り(80点主義)
を身につける必要があります。
それぞれを解説していきます。
まず、『仕事の段取り・優先順位』ですが、これは仕事に取り掛かる前に、仕事の段取りと優先順位を考えよう、ということです。
仕事に取り掛かるとき、何から取り掛かるべきかという段取りを立てるのです。
何も考えずに、とりあえず目についた仕事に手を伸ばしてしまったり、なんとなく日課になっている仕事や上司から急に頼まれた仕事、期限が特に決まってない仕事というのもあると思います。
それらに手をつける前に、『本当に今すぐやるべき仕事なのか』ということを考えるべきです。
実は今すぐやらなくてもいい仕事もたくさんあるのではないでしょうか。
仕事をしていると、流動的に急な仕事が舞い込んできたりするものです。
その時に段取りや優先順位が決められていないと、手一杯になってしまいます。
逆にきちんと段取りを立てていれば、急な仕事が入ってもスムーズに進められます。
その段取りを組む際に必要になってくるのが、優先順位です。
優先順位を決める時、仕事を次の4つに分類します。
- 緊急かつ重要な仕事
- 重要だが緊急でない仕事
- 緊急だが重要でない仕事
- 緊急でなく重要でない仕事
次の図のように紙に書き出すのもいいと思います。
優先順位のランク付けですが、もちろん再優先は『緊急かつ重要な仕事』です。
例えば、締め切りのある仕事やクレーム処理などです。
取引先への最終プレゼンなどの絶対に外せない仕事もこれにあたりますね。
『重要だが緊急でない仕事』と『緊急だが重要でない仕事』についてはケースバイケースで優先順位を決めます。
『重要だが緊急でない仕事』は例えば、次年度の売上アップのための事前準備やしばらく先の重要な会議のための資料作りなどです。
『緊急だが重要でない仕事』は例えば、ちょっとした問い合わせの電話やメール、突然の来客対応、無駄な会議や報告書の作成などがこれにあたります。
『緊急だが重要でない仕事』は重要ではないのですが、やらざるを得ない業務ではありますので、こちらもこなしつつ、いつか『重要かつ緊急な仕事』になるであろう『重要だが緊急でない仕事』にも日頃から取り掛かるのがいいと思います。
『緊急でなく重要でない仕事』は必要のないウェブサイトをだらだら見たり、業務中に必要のないSNSなどに夢中になってしまうようなことです。その他に無駄な電話やメール、スタッフとの無駄話、必要のない雑務、ボーっとするなどもこれにあたりますね。
このような『緊急でなく重要でない仕事』をいかに排除するかというところもタイムマネジメントのポイントです。
優先順位を決めたら段取りを立てて仕事を進めていきましょう。
急な仕事が入ったとき、他のタスクとの優先度合いを確認し、いつ取り掛かるかを決めていきます。
そうすることで、急な仕事が入ったとしても、手一杯にならず効率的に仕事を進めることができます。
次に、『前半主義』についてです。
『前半主義』とは、仕事をとにかく前倒しで進めていこうという考え方です。
これ、めちゃくちゃ大事です。
『前半主義』を実践するだけでも仕事のスピードは格段に上がります。
具体的には、例えば今日中にやらなければならない仕事があったとします。
それを午前中に済ませよう!と自分の中で期限を設けます。
また、2~3日後までにやらなければならない仕事だったら、明日中に終わらせよう!というように、実際の期限より前倒しで進めていくのです。
前倒しで進めることで急なトラブルが発生したときも余裕を持って対応できます。
苦手な仕事やあまり気が進まない業務はどんどん後回しにしてしまう方も多いと思います。
苦手な仕事やあまり気が進まない業務はあったとしても、『あとでやろう』ではなく『今!』やることが大切です!
最後に『的確な仕切りと見切り(80点主義)』についてです。
これもめちゃくちゃ大事ですよ。
絶対に覚えて帰ってください(笑)。
次の図を見ていただくと早いと思います。
完璧主義の方が特に陥りがちなのですが、一つの仕事の完成度にこだわってしまい、他の仕事がおろそかになったりスピード感を持って取り組めないのであれば、全部80点くらいの出来でもいいので仕事を進めることが大事ということです。
上述しましたが、締め切りに間に合わなければ0点なのですから。
完璧でなくてもいいから、すべての仕事がまんべんなく合格ラインに達している方が重要なのです。
ちょっとした心構えですが、これを実践するだけで大幅に仕事のスピードを高められます。
ぜひこの3つを意識してタイムマネジメントを実践してください。
以上が仕事におけるスピードの重要性についてのお話でした。
スピードを意識して高めていけば、自ずと信頼や実績も得られるはずです。
ビジネスマンはスピードが命!!