【不動産の仕事を知ろう!】内見の流れとは~賃貸業者編~

本日は不動産賃貸営業のお仕事についてご紹介します。

以前の記事では、内見案内やチラシなんかについてお伝えしましたが、その続きのお話をしたいと思います。

不動産賃貸の主な流れ

不動産賃貸の主な流れ

内見~契約~引渡し

大きく分けると上記の流れになります。

まずはお客様にマッチした物件を紹介し、その中から気に入った物件があれば内見をしに行きます。

その際に内見する物件の鍵を自分達で持っているかどうかで流れが変わります

・自分達で物件の鍵を持っている場合

この場合は迷わず内見しに行きましょう。

・自分達で物件の鍵を持っていない場合

まずは、その物件が現在紹介可能かどうかを鍵を持っている人に確認をします。

ほとんどの場合、元付業者が鍵を持っています。
なので連絡先もほとんどが元付業者になります。

鍵の開け方は3種類!

鍵の開け方は3種類!

1、現地に鍵がある(現地対応と言います)
2、鍵を持っている不動産屋さんに取りに行く(鍵取りと言います)
3、鍵を持っている不動産屋さんに直接開けてもらう(立会いと言います)

上記のいずれかの方法があります。
たまに、現地の鍵が開けっ放しで好きな時に見ていいよという物件もあります。

内見をする際、現地対応の場合は元付業者の予定等を気にしなくていいので楽です。

現地対応をする手順とは

現地対応をする手順とは

1、鍵を持っている不動産業者に、お客様が○○時頃に内見希望しているが、その時間に内見は可能かどうか聞く
(丁度その時間に他の方が内見している場合もあるので確認して下さい。)
2、その時間で内見できるのであれば、一旦電話を切り、自分の名刺を元付業者にファックスする。
3、再度、元付業者に電話をし、ファックスが届いたかどうかを確認し、届いているようであれば物件の開け方を聞く。

物件の開け方なので、見ず知らずの人に簡単に教える人はいません。
悪用されでもしたら元付業者の信用が落ちてしまいます。

そこで元付業者は名刺をファックスしてもらい、どんな業者が内見するかを把握します。

現地対応の場合、鍵は大抵キーボックスというダイヤル錠のついた箱に入ってます。
先程は、物件の開け方を聞くとお話しましたが、詳しくお話すると、キーボックスの開け方と場所を聞く形になります。

そして、内見という流れです。

内見は車を利用するか、最寄り駅で待ち合わせるかどちらかだと思います。
店舗に来店され、今から行きましょうという場合は車で案内する事になります。

内見が終了した際は元付業者に内見が終わった旨を伝え、鍵をキーボックスに返却します。

内見が終了した際の流れとしては大きく2種類です。

・内見したお客様が入居希望の場合

もし、内見をした際にお客様がすごく気に入って「入居します!」との事であれば、内見が終わった旨を元付業者に連絡する際に合わせて伝えましょう。

そうすると元付業者は「入居申込書」というものを用意してくれます。

入居申込書には名前や現住所、収入や仕事場等の記入欄があります。
それを入居希望者に書いてもらい元付業者に送ります。

これはなぜかというと、元付業者やオーナーさんがその入居希望者はその物件に入居可能かどうか審査するためです。

例えば、極端な話だと生活保護を受けている方。
入居は難しいというオーナーさんは多いと思います。

また、収入の低い方だと賃料の支払いが滞る場合もありますので、そのような部分でオーナーさんに納得してもらうために入居申込書を提出します。

入居申込書を提出する時は注意が必要です。
入居申込書は契約書ではありませんが、入居申込書を提出した日から契約終了までその物件をその入居希望者のためにストップします。

その間は他の方は内見できない事がほとんどです。
まれに最初の入居申込者がキャンセルした場合、その物件に入居したいという方が現れた場合は見せる事があります。
これはいわゆる2番手になります。

ただ、2番手になってしまう場合はよほどお客様がその物件を気に入っていない限りは諦めた方がいいです。
というのも、入居申込書を書く時点でほぼ契約まで行く形なので、1番手が入っていた場合はその物件はその1番手のお客様でほぼ決まりです。

入居申込書を提出してから契約終了までの間にやっぱやめましたというのは良くないので、入居申込書を記入してもらう際は、入居する意志の確認をしっかりしておくことが必要になります。
お互いにマイナスな事しかないので、入居申込書を軽々と記入させるのは避けるべきです。

・内見したお客様が入居を見送った場合

内見をしたら必ず決まるわけではないですし、むしろ決まらない事の方が多いと思います。
その際は、なにが原因で入居を見送ったのか把握しておいて下さい。
よくある例としては

・部屋が想像していたものより狭い。
・光があまり入らない
・ベランダが狭い。
・周りの音がうるさい
・駅から思ったより遠い
・最寄り駅から物件までに坂が多い

などがあります。
坂などは地図上ではわからないので、行ってみて実は坂の上に物件がある事に気づく事があります。

元付業者に内見終了の電話をした際に、
「どうでした?」と聞かれると思いますので、
「部屋が思ったより狭かったので難しいとの事でした」
という感じで答えれるようにしておくのが良いと思います。

お客様自身、お部屋選びは真剣なので多くの物件を内見したが決まらなかったという事はよくあります。

なので、内見に行く前の最初のヒアリングが重要になってきます。
あまりに多くの物件を見せてもお客様は迷ってしまって決めれない事が多いので、
ヒアリングの段階である程度物件を絞って、マッチする物件をご紹介する形がベストだと思います。

移動等を考えると、だいたい1日の内見で3~4部屋ぐらいがちょうど良いと思います。

いっぱい内見したいという方もいらっしゃいますが、妥協できない部分、妥協できる部分をしっかりヒヤリングするとだいたいは3~4部屋ぐらいになるのではないでしょうか。

設備関係の事を聞くとだいぶ絞れるような気がします。
浴室乾燥機付とか、オートロック付とか、風呂トイレ別々とか。

その中で希望賃料や最寄り駅までの時間とかと合わせて考慮すると絞りやすいと思います。

鍵取の場合はどうなるか

鍵取の場合

鍵取の場合は元付業者に鍵を取りに行きます。

鍵を取りに行かなくてはならないので、その分移動時間がかかります。

元付業者に何時に取りに行きますと伝え、取りに行きます。
その際は鍵の返却時間を聞かれると思いますので、内見の時間や予定を考慮して決めて下さい。

また、返しに行く時間がないので郵送で返却してもいいかという提案もできますが、その物件に次の内見予定が入っていたりすると郵送での返却は難しい場合もあるので気をつけて下さい。

立会いの場合はどうなるか

立会いの場合はどうなるか

立会いの場合、オーナーさんが鍵の管理をしている事があるので、オーナーさんと元付業者と自分達の予定が合わないと内見が難しい形になります。
現地対応に比べると手間がかかってしまします。

ただ、立会いの良い点は元付業者にその物件に関していろいろ質問できる点だと思います。

実際にお客様を案内する際は、自分が行ったことのない物件を案内する場合があります。
そのような時に現地対応や鍵取だとお客様から質問があった場合に即答するのが難しくなります。

よくある質問としては、
・以前の入居者はどんな方だったか。
・以前の方はどれぐらいの期間、住んでいたか。
・周りに住んでいる方はどのような方が多いか、またその男女比はどれぐらいか。
・以前ここの部屋の入居者からクレームはきたことがありますか、ある場合はその内容。
・この物件のオーナーさんはどんな人か
・共用部の清掃はどうなっているか
・近隣に月極めの駐車場はあるかどうか
・入居時にかかるだいたいの予算はどれぐらいか
・家賃の交渉は可能かどうか

などなど。

お客様から質問があり、答えられない場合は元付業者に電話で聞くのが一番です。

思い出してみると、立会いや鍵取になる物件はいわゆる高級マンションに多いような気がします。
タワーマンションだとほとんどの場合が立会いや鍵取のような気がします。

余談ではございますが、タワーマンションって人気なんですよね、空いたら内見希望が殺到します。
まだ原状回復が終わってない段階でも見たいっていうお客様もいらっしゃいます。

原状回復中に内見できるかどうかは元付業者に確認しましょう。
だいたいはチラシに、○月頃内見可能と書いてありますが、工事の進み具合が早かったり、
部屋の中があまり汚れていないので内見ができる場合があります。

内見できない場合でも、何日ぐらいに工事完了を予定しているかを聞くことができるので、チラシだけではなく電話でも確認するのが良いと思います

いかがでしたか?

今回は内見の流れについてご紹介させていただきました。

今後も表面上ではわからない仕事内容のご説明をさせていただきたいと思います。