以前、不動産のお仕事の内容で内見についてお話しさせていただきましたが、今回は続きである契約に関してご紹介いたします。

お客様が気に入った物件があり入居を希望している場合は入居申込書を提出するというのはお話しさせていただきました。
その際に行われる入居申込書の審査に関して少しお話させていただきます。

入居申込書には入居者の欄と連帯保証人の欄があります。

1.連帯保証人は誰がなるか

連帯保証人は誰がなるか

入居する場合は連帯保証人をたてる形になります。
その際の連帯保証人はほとんどの場合は親族です。

連帯保証人には入居者が家賃を滞納した時などに代わりに支払いをしたり、突然入居者がいなくなった場合、残っている荷物の引き取りなどの義務を負わなければなりません。

そのような重い責任を負うので、他人ではなく親族を連帯保証人にするケースがほとんどです。

また、連帯保証人には支払い能力があるかどうかも重要になってきますので、契約の際は連帯保証人の収入証明を用意して、支払い能力があるかないかの判断をします。

入居申込書の段階では収入証明まではいらないですが、事前に支払い能力があるかないかを判断するため、連帯保証人の勤務先や年収、連絡先を記入する欄が設けられています。

中には、連帯保証人をたてたくないという方もいらっしゃいます。
理由は様々あると思いますが、例としては親に迷惑をかけたくないとお考えの方です。

その際は保証会社を利用する形になります。
保証会社というのは、簡単に言うと親族の代わりに連帯保証人になってくれるサービスを実施しています。

連帯保証人に保証会社をたてるには、保証会社の審査というものがあります。
その審査に通ると保証会社が連帯保証人になってくれます。

その際は、保証会社へ支払う手数料が発生しますので初期費用にその分上乗せされます。

ちなみに、以前経験したケースで珍しかったのが、留学生が入居者で大学が連帯保証人になるというケースがありました。

元付業者が契約書を作成する前に行う仕事の中に在職確認というものがあります。
それは、実際に本人がその職場に勤めているかどうかを確認するため勤務先に電話をします。
また連帯保証人に対しても本人確認の連絡をします。

なぜここでこの話を出したかというと、保証会社を利用する場合、保証会社からも在職確認の電話が行くからです。
その旨を入居者に伝え忘れて話がこじれる場合があるので、連絡がいく旨は入居者にお伝えしておくのがいいと思います

そして、入居申込書等の審査が終わるといよいよ契約となります。

2.重要事項説明書・契約書について

重要事項説明書・契約書について

契約書はたいていの場合は元付業者が作成します。

なぜかというと、物件の構造や詳しいことまで記入しなければいけません。
客付業者だとオーナーさんと繋がっていないので難しいと思いますし、元付業者はその物件を何度か仲介したことがあるので雛形があると思います。

その雛形を使って、今回の契約で前回の契約と変わった部分や特約等の変更があった際にその箇所を訂正して作成します。

元付業者は契約書と重要事項説明書ができあがると、まずは案として客付業者にチェックしていただきます。
中身に問題がなければそのまま作成していただき、問題があった際は伝え、すり合わせていくという作業になります。

ちなみに、契約書と重要事項説明書の他に、紛争防止条例に基づく説明書というものがございます。

3.紛争防止条例に基づく説明書について

紛争防止条例に基づく説明書について

紛争防止条例に基づく説明書は、東京都内の賃貸借契約において、入居中の修繕や退去の精算の際にトラブルになる事が多く、その問題を契約に先立って説明し事前にトラブルを防止するという目的で作られています。
ちなみに、店舗や事務所等の契約の際は必要なく、あくまで住宅の賃貸借契約の場合です。
東京都内の物件において、住居の賃貸借契約を結ぶ場合は契約書、重要事項説明書、紛争防止条例の3点セットになります。

4.契約の際に準備するもの

契約の際に準備するもの

入居者
・身分証明書 (契約の前に運転免許証や保険証の提示を求められる場合があるので必要になります。)
・住民票 (契約者だけではなく入居者全員分を用意しなければならない事があります。)
・判子 (契約書に押印するために使います。実印が望ましいと思います。)
・収入証明書 (源泉徴収票などです。)
・銀行印 (家賃が引き落としの場合はその口座番号と登録した判子が必要になります。)

連帯保証人
・連帯保証引受承諾書 (連帯保証人が記名、実印にて押印)
・住民票
・印鑑証明書 (取得する場合に時間がかかってしまう場合があるので早めに用意しとくといいと思います。)
・収入証明

以上となりますが、上記は一例ですので、契約の際はしっかりなにが必要か確認しておきましょう。

5.契約

では契約となりますが、その前に初期費用のお支払となります。
支払方法は現金持参や事前振込の場合があるので、どのような形で支払いをするのかも確認事項のひとつです。

支払い項目は
・家賃
・敷金
・礼金
・保証会社費用(保証会社を利用する場合)
・鍵交換代(鍵を交換する場合)
・損害保険料等(保険は大抵加入しなければいけません。)
・仲介手数料

上記もまた一例ですので、契約の際は確認しておきましょう。

契約書等の作成は元付業者でしたが、契約に関してはどちらの不動産屋で行っても構いません。
その際は宅建士が重要事項の説明をしなければいけないので、宅建士をお持ちの方にスケジュールの確認をします。

以上、3点が宅建士にしかできない業務です。
不動産の契約をする上で、契約を交わす前に重要事項説明書により前もって所有者が誰かとか電気やガス等の整備状況など、その不動産に関して説明をしなければいけません。

実務上、重要事項の説明と契約は同日に行われる場合がほとんどです。
必要書類の確認後、重要事項の説明-契約書の読み合せ-紛争防止条例の説明(東京都の場合)-記名・押印という流れになります。

各書類の用意する枚数は
・重要事項説明書        3通
・契約書            2通
・紛争防止条例に基づく説明書  3通

上記の原本は
・重要事項説明書        元付業者 客付業者 借主
・契約書            貸主 借主
・紛争防止条例に基づく説明書  元付業者 客付業者 借主

以上の者がそれぞれが保管します。
足りない書類はコピーを取ってお渡しする形なので、貸主様にお渡しするものは、
・重要事項説明書(コピー) 契約書(原本) 紛争防止条例に基づく説明書(コピー)
という形になります。

6.鍵

鍵

鍵の受け渡しについてですが、契約した時に渡してもらえない時もあります。
どうゆう時に渡してもらえないかというと、契約日と賃料発生日が離れている時です。

契約日と賃料発生日が必ずしも同じ日ではありません。
例えば契約日が8月10日で賃料発生日が8月20日という場合もあります。

その際、入居者は20日から賃料が発生するので、10日~20日までの間は契約時に日割り賃料としてお支払をしていないので使用することができません。

この場合、鍵を渡す日は賃料発生日の前日か当日になると思います。
なので、19日以降に鍵を元付業者に取りに行く事になります。

その際は鍵の引き渡し証というような書類に記名・押印すると思いますので、鍵を取りに行く際は判子を持参しましょう。

書面には鍵番号と何本渡したかが記載されており、退去時にちゃんと返却されたかどうか確認の為に用意しています。

鍵に関しては契約の日に渡してもらえると思っている入居者がほとんどなので、契約日と賃料発生日の日付を確認して契約日にわたしてもらえるかどうかを伝えておくのがいいと思います。
その際は元付業者にしっかり確認したうえでお伝えしましょう

いかがでしたでしょうか?

契約は毎回同じ流れというものはないですが、基本的には今お話した流れになると思います。
今後のご参考になれば幸いです。