本日は不動産業界の最新ニュースをお届けします。

先日10/28上海で、中国の『春秋グループ』が日本でのホテル事業へ参入すると発表しました。
『春秋グループ』は中国の格安航空会社を傘下に持ち、資金力は十分。
日本の大手不動産会社『サンフロンティア不動産株式会社』と共同し、今回のホテル事業を行います。

事業内容としては、今後3~5年の間に全国で15~20のホテルを200億円以上かけてチェーン展開する予定です。
ホテル経営を行う会社『スプリング・サニー』も共同で設立されます。
ホテルブランドは『スプリングサニー・ホテル&リゾーツ』。

1号店は愛知県内で、温泉設備を備えた15階建てのホテルを2016年6月までに開業する計画です。
客室面積は、平均25㎡。
今後は2号店以降の立地や宿泊料金について詰めていくとの事。
「低価格でありながら高品質のサービスの提供が可能なホテルを作り、中国人の訪日観光を促進したい」とは、春秋グループ王正華会長の談。
サンフロンティア不動産株式会社の堀口智顕社長も「中国人の訪日観光は今後も増える見通しであり、航空会社と旅行会社を傘下に持つ春秋グループと今回縁があり、良いタイミングだった」と話されています。

実際、日本を訪れる中国人観光客は年々増えていて、今年は既に約383万人と去年の2倍を超える勢いです。
こうした中、中国企業による不動産買収は以前から活発でしたが、日本のホテルを買収する動きも見られるようになってきました。

また、堀口智顕社長の話にもあるように、春秋グループは航空会社と旅行会社を傘下に置くネットワークを持ち合わせているため、中国人観光客を安定して呼び込めると予想されます。
LCC(格安航空会社)大手の春秋航空は中国と日本を結ぶ路線を急速に発展させつつあり、その輸送客数は今年120万人にも及ぶとの見通しもあります。
サンフロンティア不動産株式会社は、国内での中古不動産事業での手腕を発揮し、ホテルの改装を手掛けたり、中国語での接客体制などを用意します。

今回、両社ともにメリットのある提携となり、春秋グループは日本での市場開拓や航空・旅行事業の更なる強化を図れ、サンフロンティア不動産株式会社も安定的な収益の確保やリノベーション的な面で不動産の価値を高められる形になり、双方とってプラスがあります。
また、両社は今回の共同事業について、こうした外国人観光客向けのサービスを充足させていく事で日本の経済発展に繋げていきたいと話されています。

国際化、多様化に伴い、今後もこうした動きは高まるとも予想されます。
不動産業界に既に身を置く人も、これから不動産業界へ就職・転職される方も、こうしたニュースには常にアンテナを張っておきましょう。