「いまの仕事にやりがいを感じないから転職したいなぁ」「未経験だけど不動産業界へ行きたい!」などと、新しいフィールドへの転職を考えている人が多いとのことです。
実は、僕も数年前に全く未経験のジャンルへ転職しているひとりです。
転職活動は大変だったけれど、ずっと興味のあった不動産業界への転職ができたので、あのとき勇気を出して転職という道を選んで本当に良かったと思っています。
そして、僕の周りの転職経験者を見ていると、ほとんどの人が「3つ」のことを行っているということに気づきました。
本日はこの「3つ」のことをご紹介したいと思います。
1.基本中の基本、「自己分析」をしよう
未経験での転職の場合、良さそうな求人を見つけて応募をするも、来るのはお祈りメールばかり、やっとたどり着いた面接もどうも話が盛り上がらず10分であっさり終了、不採用のメールさえも来ずにそのままスルーされてしまった…なんてことも多いのではないでしょうか。
少なくとも僕も昔はそうでした。
いわゆる「無い内定」ってやつですね。
しかし、未経験なのにトントン拍子であっさりと内定を手に入れてしまう人もいるのが事実です。
一体「無い内定者」と「内定者」の違いはどこにあるのでしょうか。
その違いは「自己分析」にあります。
「過去」「現在」「未来」に分けて自らについて改めて考えてみましょう。
まずは過去について。
だいたい高校くらいから振り返ってみるといいでしょう。
進学のとき何故その学校を選んだのか、部活動で一番がんばったこと、最もやりがいのあったアルバイト、好きだった授業、卒論でそのテーマを選んだ理由、就職活動で感じたこと、その会社に行くと決めたポイント、社会人になって感じた学生時代との違いやギャップ、自分が得意だと思っている物事、幸せを感じる瞬間、人から褒められること、苦痛に感じる業務、転職を考えたキッカケ、苦手な人の共通点、人から注意されやすい性格的特徴…。
とにかく自らを掘り下げていきます。
ただ、この作業は根気が必要です。
自分との対話となりますので、昔のイヤな思い出や向き合いたくない自らの原点について考えさせられることになってしまいます。
しかし、これをやることによって、自分でも気付いていなかった自分と出会えることができます。
逆にいえば、これを行わないことには納得いく転職先とも出会えないでしょう。
自らを理解せずに、なにを書類や面接でアピールするのですか?
未経験者大歓迎の求人だとしても、やはり有利なのは経験者です。
これは当たり前です。だったら経験者に負けない何かをアピールする必要がありますよね。
そこで自己分析が活きてくるのです。
自己分析をしている中で、自分の特徴や思考の方向性について理解することができます。
そこでアピールできるポイントや足りないものが分かってくるはずなので、それらを使ってどのように自分を見せていくかを考えていきましょう。
転職や仕事に限ったものではなく、広い意味での自分を知る必要があるのです。
例えば僕の場合、高校・大学と体育会系テニス部、大学時代はカフェでのアルバイトと部活動ばかりで勉強はほとんどしなかった、カフェでのアルバイトは制服のかわいさだけで選んだがドリンク作りとお客さんと話すことが楽しくて大学4年間続けてしまった、趣味は物件探しとインテリアで年1回のペースで引っ越しをしている、気配りがあると褒められる一方で言いたいことをハッキリ言えないことが悩み、バリバリ働くイメージは湧かなかったため中規模の製造メーカーにて一般事務職に就く、6年勤めたが製造しているもののジャンルへの興味が出ないこと、社内のメンバーとしか接点がなくお客さんや社外の人とのコミュニケーションが取れないことに物足りなさを感じ、物件探しと引っ越しという趣味を活かして不動産店の営業に就きたいと思った。
と、ざっくりいうとこんな感じです。
ただ、この自己分析で出てきた内容を元に書類を作成するのはまだもう少し先になります。
ここではまだ自らについての理解を深めたに過ぎません。
人生の大きな決断をする際は焦りは禁物です。
良い転職をするためには、じっくりと考えてく必要があるのです。もちろん早いに越したことはないですが、焦りすぎて失敗してしまっては元も子もありません。
2.職探しに対する「譲れない軸」を明確に
自己分析ができたら、その材料をもとに次は転職そのものについてを考えていきましょう。
人が転職を考えるときには、社風や職種が合わないといった後ろ向きな理由、新しくやりたいことが見つかった、夢を叶えたいというような前向きな理由があります。
しかし、どちらにも「達成したい目標」が存在しているはずです。
人間関係の良い会社へ行きたい、ストレスを溜めずに自分らしく働きたい、不動産に携わりたい、お給料をあげたい、一生働ける会社を探したい…。
ジャンルや内容の大小は問いません、ひたすら条件を書き出してみましょう。
また、1年後、3年後、10年後にどうなっていたいのかという夢や目標も必ず考えます。
この考えが抜けていると、短期的な戦略しか生まれてきません。
転職が目的なのでそんなの分からない、普通に働いて普通にお給料がもらえて普通に生活できればそれでいい、という人もいるでしょう。
しかし、転職成功者は必ず長いスパンでの目標を立てて行動しています。
それは転職というのはキャリア戦略や人生設計とセットになっているものだからです。
また、もっと単純にいうと採用面接の場でもよく聞かれる質問のひとつでもあるからというのもあります。
そのとき興味のある仕事をする、その考えを否定するつもりはありませんが企業はそれを求めているのでしょうか。
企業に欲しいと言われる人材とはどのような人なのかを考えていく必要があります。
また、職選びは主に「職種」「業種」「会社」のいずれかを基準に行うことになるかと思いますが、あなたはどれに当てはまりますか?
「職種」を基準にするとは、営業、マーケティング、接客販売、など、自分の興味のあるジャンルから会社選びをするようなケースですね。
「業種」は今回であれば「不動産業界に行きたい」「不動産業界であれば職種はこだわらない」といったところでしょう。
「会社」は、「ビジネスや社長のマインドに惹かれるから、この会社で働きたい」のようなことです。誰もが名前を知っている大手企業、独自のビジネスを行っているベンチャー企業などは、「この会社に入りたい」と志望する人が多い傾向があるかと思います。
「不動産業界で個人向け営業をしたい」のような複合のパターンな場合もあるかと思いますが、自分がどのパターンなのかは明確にしておきましょう。
なお、一般的には「職種」で選ぶのは専門職などのスペシャリストを目指すような働き方、「会社」で選ぶのは同じ会社で長い期間働いてキャリアを積んでいくサラリーマン的な働き方になることが多い傾向にあります。
ですので、志向性や興味と合わせて、自分がどのような働き方をしたいのかも考えて決めるほうが良いと思います。
そして、書き出した条件に対して優先順位をつけていきます。必須項目は、不動産業界へ行くこと、お給料は最低でもこの額、転勤はNG、5年後にはこんな仕事をしていたい。
また、できれば交通アクセスの良いところ、ディベロッパーのオフィスの中で働くのではなく不動産店のほうがいいかな、など、「譲れないポイント」と「できれば叶えたいポイント」に分けるのが大切です。
ここまで来ると、おそらく志望動機も職務経歴書のアピールポイントもだいぶ洗練されたものになってきたのではないでしょうか。
3.「転職エージェント」を利用しよう
あなたは転職エージェントに対してどんなイメージをお持ちですか?
売上のために興味のない案件もゴリゴリ押し付けてくる、在職中だと言っているのにしつこく電話をかけてくる、エージェントとのやりとりが億劫なので直接応募のほうが気楽、などといったネガティブなイメージな方も多いでしょう。
ここでは、転職エージェントを活用する術を伝授したいと思います。
転職エージェントの利点、ズバリそれは転職のプロが自分の味方になってくれるという点に尽きるでしょう。
先ほど申し上げたようなネガティブイメージも決して否定はしません。
僕も同じように思った経験があります。
ですが、転職エージェントを「転職斡旋所」ではなく「転職相談窓口」だと思って使うと、これがまたいいかんじに転職が進みます。
まずはキャリアカウンセリング。
ここでは自分の転職への思い、どんなことが分からなくて悩んでいるのか、現職への不満など、なんでも伝えてしまいましょう。
そして、それらに対する意見やアドバイスを頂いてしまいましょう。
相手はたくさんの求人や転職希望者を見てきた「転職のプロ」です。
しかし、気兼ねなく接することのできる「他人」でもあります。
見栄やプライドを捨てて自らをさらけ出し、自分という人間を相手に知ってもらいましょう。
どこをアピールすべきなのか、どんな仕事が自分に合っているのか、はたまた今の仕事を続けるほうがいいのではないかというアドバイスになる場合もあるでしょう。
次に転職ノウハウ指導です。
書類のどこがダメなのか、好印象を与える面接とは、など、相談すればいくらでも面倒を見てもらえるのが転職エージェントです。
特に、初めての転職活動であるような場合、面接練習はとても役に立ちます。
新卒の面接と転職での面接は、よく聞かれる質問や面接の雰囲気は全く異なります。
せっかくなので転職エージェントに模擬面接をお願いしてみましょう。
最後に転職エージェントから紹介される求人情報との付き合い方です。
あちらも営業ですので、「これまでの経験が活かせる一般事務の求人ばかりで、志望している不動産関係の仕事が全然来ない…」なんてこともあるでしょう。
しかし、そこで使うのを止めてしまうのは勿体無いです。
「一般事務ではなく不動産業界の求人をください」とキッパリ言いましょう。
しかし注意すべきは「気乗りしないけどすごく推してくる案件」がある場合です。
そういった場合、たいてい転職エージェントは何かを考えています。
「興味はないかもしれないけどアナタに合っている案件」なのかもしれません。
明らかに異なる案件は断る、だけどものすごくオススメされた場合は話を聞いてみるほうがいい、ちょっと見極めが難しいですが、意識してみるといいです。
また、選考に進む場合は、よくある質問や面接官の年齢や人数などを事前に確認できる場合があるというのが、転職エージェント経由の大きな利点となります。
できる限りの情報を集めて万全な準備をしましょう。
また、面接では聞きづらい条件面などについてエージェントを通して遠慮無く聞けるというのもメリットです。
不安なことはエージェントを通して解決してしまう、これがポイントです。
また、残念ながら次のステップに進めなかった場合でも、不採用の理由を必ず聞くことができますので、自分でも気づいていなかった「面接中にオドオドしてしまっていた」などの弱みが分かるかもしれません。
もちろんエージェント案件だけではなく、良さそうな案件は自己応募でも送ってみましょう。
またどこの転職サイトを利用すればいいか悩んでいる方もいると思いますが、不動産業界に転職したいとの事でしたら、不動産業界への就職・転職に特化した宅建人材紹介.comをご利用下さい。
不動産業界の仕事はどんな感じなのか、不動産業界に入る前にどんな事を勉強しておけばいいのか、いろいろと感じる事はあると思いますがお気軽になんでもご相談下さい。
ここまでが「3つ」のことのご紹介でしたが、いかがでしたか?
全て行うのはちょっと大変かもしれませんが、焦って職探しをして失敗し、転職を繰り返すようなことになるよりは、これらのポイントを抑えて良い転職をするほうがいいのではないでしょうか。
是非これらを実践して「転職成功者」になりましょう!