【ビジネスマン必見】今すぐ使える効果的な6つの交渉術




みなさんは、交渉について「得意ですか?」と聞かれた際、いかがでしょうか。
交渉や折衝的事案の機会というのはビジネスシーンをはじめ、普段の日常生活でも訪れるものですが、あまり得意とされている人は多くないと思います。

交渉が苦手な理由としては、相手に切り出しづらいなどメンタル的な部分が原因だったり、手法が分からないなど知識や経験の不足が原因として挙げられると思います。
交渉が必要になる場面というのは自分の利益と相手の利益のバランスを取る事になり、「相手に嫌われたくない」などの感情も入ってしまい、なかなか切り出しづらかったりするものです。
その一方、交渉の手法や経験を身につけていく事で、苦手だった交渉を克服している人も数多くいらっしゃるのも事実です。

交渉上手な営業マンというと、ややもすると元気でゴリゴリ・ガツガツな印象があったりするかも知れません。
確かに古くは、そうしたゴリゴリ・ガツガツ系の営業マンが全盛だった時代も長くありました。
しかし最近では、そうした手法では短期的に見れば収益が上がっても、相手と良好な関係が築けていないために長期的に見ればマイナスになるといったケースも多いというのが周知されつつあります。

自分のデメリットになる話へ突き進む人というのはなかなかいないもので、誰もが自分の利益というのは望んでしまうものです。
人間は社会生活を営んでいて、他者との関係なしには生活が不可能です。
その他者も、自己の利益というのはどうしても望んでいます。
結果的に交渉というのは、私達が生活していくうえで不可欠になります。

しかし、相手をあざむくやり方では、未来ある方向へは絶対に進めません。
正攻法ではない詐欺のようなやり方では、いつか絶対に破綻します。
相手と合意し、Win-Winの結果を出すのが交渉の目的であり、常に相手の立場を考え、気持ちを思いやる姿勢が不可欠です。

そこで、ここではその交渉が上手くなるポイントをご紹介します。
大切なのは、相手との歩み寄りです。
ポイントに関してはテクニックというより、あくまでお互いにとって明るい未来へ向けた歩み寄りの方向性として捉えていただければ幸いです。

1.目的意識をしっかりと持つ

目的意識をしっかりと持つ

たとえば商品を売りたい場合は、なぜそれを売りたいのか。
「自社の製品を世の中へ広めたい」「売り上げが欲しい」「営業成績を上げて周りを見返したい」などなど、各自の動機は様々だと思いますが、それでいいのです。

なぜその交渉を行いたいのか、その交渉を上手く行えた結果どのようなプラスがあるのか。
動機は様々で構いません。
相手へ切り出し交渉をする事で、自分が楽になりたいという内心の本音でもOKです。

目的意識・モチベーションを高く持つことで、自分を奮起させ、交渉へも前向きに取り組めます。
まず重要なのは、交渉にあたっての目的意識です。

2.交渉の準備をする

交渉を行いたいと考えたあとは、具体的にどうすればいいのか考えていきましょう。
スタンスとしてはもちろん、相手へ歩み寄る形です。
用意周到な準備は交渉へ臨む自分にとっても心の支えになりますので、綿密に行いましょう。

可能な場合は、紙媒体の資料を用意するのがベストです。
口頭で伝えるだけよりも、実際の数字などデータを見てもらう事で説得力が増します。
営業の席では、場合によっては他社との比較を数字やデータとして表記するのも効果的です。

また、事前に把握可能な際は、相手の性格や思考傾向についても踏まえられると、交渉の対策が施しやすかったりもします。

3.相手の要求を聞く

相手の要求を聞く

「それはできません、こうして下さい」の一辺倒では、明るい未来は見えません。
自分の要求をぶつけるのではなく、相手の要求や環境なども把握しましょう。
これには、徹底したヒアリングやカウンセリングなども有効です。
まずは相手と交渉する前に、距離を縮めましょう。
そうすることで信頼関係が増し、その後の交渉がスムーズになります。

たとえば、クレーム対応の際、まずは相手の主張をしっかりと聞いてあげるだけでも、その後の対応が格段にしやすくなります。
相手の話をしっかりと聞き、感情的なものも共感してあげて、それから対応について提案しましょう。
こうするだけで、お客様との交渉は飛躍的にスムーズになります。

実際に、クレームをきっかけにむしろお客様との信頼を深め、その後に大きなご成約をいただけたケースなども多々あります。
まずは冷静に相手の話を十分よく聞くといった姿勢が大切です。

相手の要求を飲む際の注意点としては、不用意に飲み込まない事です。
こちらが要求を飲めば相手も応じてくれるという性善説に基づいた考えは、残念ではありますが現代社会において完全に交渉に負けた形にもなりえます。
世の中には、相手が強く出られないのをいい事に、過度な要求をどんどんしてくる人もいます。
そうした事態も踏まえ、まずは相手の話をしっかり聞く事は重要ですが、要求に関してはすぐに全て鵜呑みにしてしまわないよう気をつけましょう。

4.自分の要求を伝える

自分の要求を伝える

要点については多くを望まず、絞った形で伝えるのがベストです。
あまり要求が多くなってしまうと相手が混乱してしまったり、相手に圧迫感も与えかねません。
まずは本当に受容してほしい内容についてだけ、求めてみましょう。
率直に「申し訳ありませんが、この部分だけは何とかお願いします」と言ってみるのも、ときには有効です。

また、書面や電話よりは、直接会って話をするのがベストです。
メールは文書として残る点で確認のツールとしては優秀ですが、文字だけではドライになりがちで、熱意や誠意は伝わりづらくなってしまいます。
感情の部分でこじれてしまうケースも多々あります。
大事な交渉では、なるべく会って直接話をして歩み寄る形を目指しましょう。

自分の要求を伝える際のポイントとしては、押し付けないことです。
自分の要求を押し付けて通る世の中であれば、苦労はありません。
仮にその場ではそれが通ったとしても、長期的に見ればそれは確実にマイナスへ傾きます。
要求を押し付けない形で、長期的に見てもお互いがプラスの形になれる結果を目指しましょう。
その場では歩み寄りが図れなそうな場合は、相手を否定したりする事はせず、また落ち着いた頃にあらためて交渉する機会というのを提案してみましょう。

自分の要求内容については、相手にとってどういったプラスへ働くのかも説明できるとベストです。
たとえば、「この商品をご購入いただきますと、確かにお値段は他よりも少しかかりますが、これこれこういった機能がご利用いただけて、長い目で見るとプラスです」などといった形です。
将来的にも相手にとってプラスになるような、先を見据えた提案になるとベストです。

交渉をする相手については、決定権のある人と交渉してみるのも、場合によってはとても有効です。
当事者にあたる相手を飛ばして決定権のある人へ直訴・交渉した方が結果としてスムーズだったりします。

また、「??したくないのですが…」といったような否定的な形で要求するよりは、「??させていただけると、より自分の力を生かして働かせていただけます」といったような前向きな形で提案できると、相手としても受け止めてもらいやすくなります。

5.できない内容については、しっかり伝える

ポイントとしては、できない理由もしっかりと相手へ伝える事です。
正当性のある理由であれば、相手も分かってくれます。
また、こういった場合は謝る事も必要ですが、必要以上には謝らないというスタンスは非常に重要です。
クレーム対応などの経験が豊富な方は共感していただけると思いますが、あまり低姿勢になり過ぎてしまうと相手の強引な要求を更にエスカレートさせてしまいます。
ですので、謝る部分はきちんと謝るのは筋ですが、相手の要求がエスカレートしてしまう事態も想定し、あまり必要以上には謝らないようにしましょう。

6.必要以上に駆け引きのような形にしない

必要以上に駆け引きのような形にしない

交渉というのは、すなわち駆け引きにあたりますが、必要以上にその要素を出してしまう事は、相手からの信頼を失ってしまいます。
また、強引で高飛車な駆け引きは、相手との溝を深めてしまったり、場合によってはせっかくの交渉が決裂し、今まで以上に険悪になってしまったりもします。
あくまで交渉や折衝というのは歩み寄りであり、相手との駆け引きで自分を優位にしたいといったスタンスのものではないと、しっかり認識しておきましょう。

交渉というのは相手ありけりな話ですので、なかなか自分の筋書き通りには行かないものです。
経験もかなり重要になってきますが、上記6つのポイントを押さえていただくだけでも、良い交渉結果を得られやすくなります。
交渉のスキルを修得すると、これまでよりも違った人達とのやり取りにも苦手意識がなくなります。
そして、相手と深くやり取りができた事は、間違いなく自分の成長に繋がります。

また、交渉力が増すと価値観も広がり、人としても視野の広い深みのある人間へなれます。
仕事でも、そういった交渉や折衝的事案に強い人・任せられる人というのは、周囲からの人望にも厚くなり、おのずとして出世が早くなったりします。

交渉の場は新たな自分への架け橋です。
ぜひ、今回の記事を参考にしていただき、前向きに取り組んでみましょう。