新卒採用時のエントリーシートや職務経歴書への記載、面接・グループディスカッションの場など、就職や転職においては必要となる自己PR。
必須でありながら苦手としている方も多くいらっしゃるとは思います。
いざ自己PRを書いてみようとしたが、なかなか思いつかない…こういった現状で行き詰まるケースは多く聞かれるところです。
「自分には他人に自慢できるようなエピソードがないから」、そう考えてしまい、暗い気持ちになってしまう事もあるかも知れません。
しかし、自己PRというのは何も、特に何か抜きん出た実績を挙げようとしなくても大丈夫なのです。
何かの大会で優勝した実績を持った人や受賞経験のある人など、そういった人達はごく一部です。
自己PRの際に企業が見ている点は、その人材が自社の方向性に合うかどうかの親和性や、将来性です。
中途採用ですと経験重視で即戦力が求められる傾向にあるので、将来性だけでなく即戦力性も見られる場合が多いです。
業務や業界に対しての意欲や興味や志望動機でアピールする形になりますので、自己PRではその企業と自分がマッチした人材である事をアピールしましょう。
では、一体どのようにすれば魅力的な自己PRが可能なのでしょうか。
それはズバリ、エピソードと具体性です。
自分ができる事とその企業が求めている能力が一致している事をアピールする、これに尽きます。
具体的には、自分がこれまで経験したエピソードを元に、それがその企業の仕事への順応性に繋がるというのを伝えられればOKです。
とても分かりやすい例で言うと、学生時代にウォーターサーバーの販売営業をしていたとします。
そして、その実績を挙げて、ウォーターサーバーの販売会社へ入社したいと就職活動をしたとします。
その場合、内定をもらえる可能性は高いです。
なぜなら、ウォーターサーバーの販売は能動的な営業が求められる事が多く、既にその経験と実績があるという事。
これが大きく決め手となります。
ミスマッチではなく、ベストマッチです。
しかし、みんながみんなベストマッチなエピソードを持っているというわけではありません。
では、そのような場合、どうすればいいのでしょうか。
その場合、これまでのエピソードの中から、その企業への仕事へ応用が可能であたったり、順応性が高いと思ってもらえるような自己PRが出来るとベストです。
たとえば、飲食店でのアルバイト経験があれば、接客や営業要素のある企業に対しての自己PRには有効です。
ざっくりとした部分で何か共通点があればOKです。
そうした経験の中で、何か苦労した点や、それに対して取り組んだ経験などがあると思います。
それが、その企業の仕事に対しても活きるというのをアピールしましょう。
完璧なエピソードでなくて大丈夫です。
むしろ、何かしら上手くいかなかった事に対して取り組んだ経験の方が好評価してもらえます。
その人材がスキル的に自社に合っているかどうか以前に、粘り強さがあるかなども企業は見てきます。
ですので、決して順風満帆な経験でなくて大丈夫なのです。
これまで自分があたった壁に対して、どう乗り越えたか。
その経験が、その企業の仕事とどういった共通点があるのか。
それを挙げられると、具体性のあるアピールとなります。
ポイントとしては、単に実績を話すだけでなく、その出来事を通じてどのように考え、どのように対処したのか・行動したのか。
その理由と結果なども盛り込む事で、話に具体性を持たせられるとベストです。
そうする事で話に現実感や説得力が増し、相手からも魅力的に映ります。
「色々と取り組みました」という風に言ってしまうと抽象的になってしまいますので、そのようなフレーズは避け、どのように取り組んだかなどを具体的に伝えましょう。
また、嘘をついてまで話を盛るのは良くないですが、企業が自社の商品を魅力的に紹介して宣伝しているように、人材も自分自身を魅力的にアピールするのは何ら悪い事ではありません。
嘘でなければ、それは立派なプレゼンテーション能力です。
前向きにとらえましょう。
また、中途採用へ臨む人はこれまでの職務経験を通じてどのようなスキルが身に付いたのか、それを実績と共に紹介できると、分かりやすくなり相手へも伝わりやすくなります。
売り上げを伸ばせられた数字などを挙げられる際は、具体的に挙げると具体性が増すので、好評価となるケースが多いです。
数字を挙げづらい職種に就かれていた場合などでも、どういう提案をしたり、どういう対応を心がけてきたかなどもアピールになりえます。
また、どの職種においてもコミュニケーション能力というのは、ほぼ必要となってきます。
ですので、コミュニケーション能力や協調性がある事をアピールするのも有効です。
しかし、「自分はコミュニケーション能力に優れています」「自分は協調性があります」とストレートに言ってしまうのは、かえって敬遠されてしまいます。
サークルやアルバイト先の後輩へ親切に物事を教えてあげたエピソードなど、そういった具体性のある話で間接的にアピールしましょう。
ここは直接的なアピールではなく、間接的なアピールが重要です。
同じく、仕事に対する姿勢や人物面でのアピールも非常に有効です。
自分が併せ持つ具体的なスキルがなくとも、そもそも仕事に対する姿勢の部分を上手くアピールする事が出来れば好評価となり、将来性を買ってもらえるケースも多くあります。
しかし、「自分はコミュニケーション能力に優れています」と端的に言ってしまうのは良くないと先程ご紹介したように、「自分は仕事に対する姿勢に優れています」と、ただそれだけを言ってしまうのは、やはりかえって敬遠される結果になります。
ここに関しても、やはり具体的なエピソードを挙げて、直接「自分は仕事に対する姿勢に優れています」と言わずとも、それを相手に分かってもらえるような形を取りましょう。
直接的で端的なアピールではなく、エピソードを元にした間接的なアピールが大切です。
たとえば、みんなで掲げた目標へ対して、みんなで頑張ってきた経験。
個人としてもベストを尽くし、みんなで目標を達成しようと取り組んできた経験。
そういったものは、自分で「私には協調性があります」「私は仕事に対する姿勢に優れています」と言わずとも、自然と相手に伝わるものです。
以上が、魅力的な自己PRの方法です。
ポイントとなるのは、実際に体験したエピソードと、それにまつわる具体的な話です。
取り立てて1等を獲った経験や表彰された経験などがなくても何かしら自分の経験とその企業が取り組む仕事には共通点があると思います。
そこを掘り下げて、ぜひアピールしてみましょう♪