仕事をするにあたって必要となる電話応対。
事務職の方は、電話を受ける事に関してはメイン業務の1つとしてエキスパートを目指す事になります。
また、営業職で入社した際も自分で起業した際も、電話応対というのは絶対に必要になってきます。
友達との電話と違って、はじめは緊張すると思います。
ですが、ビジネスシーンでの電話というのは決まり文句のようなものも多く、そういった「型」さえ踏襲すれば、かなりスムーズになるものです。
代表的なフレーズとしては、
「いつもお世話になっております」
「少々お待ち下さい」
「お待たせいたしました」
「承知いたしました」
「かしこまりました」
「申し訳ございません」
「恐れ入りますが」
「恐縮ですが」
「失礼ですが」
「さようですか」
「失礼いたします」
などが挙げられます。
「了解しました」や「そうですか」等は、友達同士の会話ではOKですが、ビジネスシーンには不適切です。
口調に関しては、はっきりとしていて聞き取りやすい発音を心がけましょう。
発音がしっかりしていれば、闇雲に大きな声を出さなくとも相手には伝わります。
元気なのはいい事ですが、あまり不必要に元気すぎても相手が引いてしまうので、声量というよりは口調を意識するといいかも知れません。
電話を受けた際は、呼び出し音3コール以内までに出るのがベストとされています。
あまり長く待たせてしまうと不在と思われて電話を切られてしまいますし、お客様からの電話だっだ場合などは心象を悪くしてしまう場合があります。
2コールぐらいで出られると、レスポンス良い形で相手からも好印象です。
仕事で電話を受ける際はかなりの確率でメモを取る必要が出てくるので、メモ用紙や筆記用具を持ち合わせたうえで電話に出られるとベストです。
慣れてくると条件反射的に身体が覚え、無意識にメモとペンを持ちながら電話に出られるようになります。
また、数字や時間などは聞き間違えてトラブルになりやすいポイントなので、復唱して確認するようにしましょう。
時間に関しては、たとえば「17時で」と言われた際は「夕方の5時ですね」と
復唱して確認したりすると、より間違いが少なくなりベストです。
代わりに電話へ出て他の人へ取り次ぐ事になった際は、相手の企業名や個人名をしっかり確認してから取り次ぐのは重要です。
取り次いだあとに電話に出る立場の人からすると、相手の企業名や個人名が分かっているだけで事前情報となり、心の準備が出来た状態で電話へ出られスムーズになります。
また、取り次ぐ際は電話機の保留ボタンを押して、保留中にして取り次ぎましょう。
保留中にせず、こちらの会話がだだ漏れの状態での引き継ぎというのは、
何ともかっこ悪いものです。
取り次ぎを待ってもらう際は、30秒ぐらいまでが無難です。
あまり長く待たせてしまう事になりそうな場合は、折り返しの電話をさせてもらえるよう打診しましょう。
尚、明らかに不要な営業の電話など、こちらの担当者へ取り次ぐ必要のないものに関しては、きっぱりとお断りしましょう。
不要である旨をはっきり伝えて、丁重にお断りするのがポイントです。
たとえそれが不要な営業の電話だとしても、そのお電話をかけてきてくれた相手は自分にとって将来お客様となる事もありえます。
ですので、現時点では不要な営業の電話だからといって、あまり失礼な感じで対応してしまうのは、こちらの企業イメージを損ねてしまいます。
また、そもそも社会人である以前に人として、あまり相手に失礼な断り方というのは、よろしくないものです。
まずは丁重にお断りし、それでも相手の営業がしつこかった際は、より強固な姿勢で対応しましょう。
不在時の対応に関しては、その事案によりケースバイケースですが、基本的には「こちらから折り返しましょうか?」と尋ね、そのうえで相手の要望を聞きましょう。
相手が折り返しを希望した場合、それは重要な事案であるケースが多いので、社内の担当者へ折り返し電話をするよう伝えます。
伝言を頼まれた際は、メモを取り丁重に承ります。
相手が「またあらためます」と言ってくれた場合は急用ではないので、その限りでOKですが、電話があった旨は念のため社内の担当者へ伝えておきましょう。
クレームの電話については、相手の主張をまずしっかり聞いてあげて、そのうえで「この度はご不便をおかけし、誠に申し訳ありませんでした」「この度はお手数をおかけし、大変申し訳ありません」等と言い、今後の対応策などについてご相談させていただく形がベストです。
気をつけたいポイントとしては、あまり完全に非を認めてしまうとそれに輪をかけて「慰謝料をよこせ!」など無茶苦茶な要求をしてくるクレーマーのような方も時代的にどうしても増えてきてしまっているので、相手に圧倒されて安易に非を認めてしまったり謝ってしまわない事です。
相手の話を聞き、あくまでまずは”お手数をかけてしまった事”、”ご不便な思いをさせてしまった事”に関して謝る形が無難です。
本当は誠心誠意みんなに対して謝りたいところですが、なかにはそうした
クレーマーやモンスターカスタマーのような方々も増えてきてしまっているので、致し方ないところです。
電話を終えた際は、受話器を静かに置く点も見落とせないポイントです。
気を使わずに受話器や子機を置いてしまうと、意外と「ガチャン!」といった
音が相手に聞こえてしまっていたりします。
「乱暴な感じで対応されてしまった」「感じが悪い」と受け取られてしまう事もあるので、気をつけたいところです。
受話器を置く前に指で電話機本体の”フックスイッチ”を押して、電話が切れた状態にしてから受話器を置くのも、とても丁寧です。
また、折り返しなど含め、こちらから電話をする際は、ぜひ時間帯を配慮しましょう。
相手が24時間営業のお店でもない限り、早朝や深夜などは避けるのは当然です。
忙しい折にも電話へ出てくれる方はいますが、こちらの要件があまり急を要するものでなかったり重要な事案でない場合は、とても申し訳ない事になってしまいます。
ですので、お客様の対応などで相手が忙しい状況であると容易に想像される時間帯については、なるべく避けてお電話できるとベストです。
以上が電話応対の主なポイントです。
まだ電話に慣れていないという方も上記をおさえていただくだけで、ビジネスシーンでの電話応対は飛躍的に向上します。
電話応対は就職活動や転職活動の際にも必要となりますし、業種にもよりますが、その後の仕事でも必要となる事が多くあります。
ぜひ参考にしてみて下さい♪